2022年度のダークエルフTVアニメ動画ランキング 3

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画の2022年度のダークエルフ成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年12月27日の時点で一番の2022年度のダークエルフTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

69.9 1 2022年度のダークエルフアニメランキング1位
骸骨騎士様、只今異世界へお出掛け中(TVアニメ動画)

2022年春アニメ
★★★★☆ 3.3 (310)
985人が棚に入れました
目覚めるとMMORPGで自身が使用していたゲームキャラの姿のまま、異世界に放り出されていた「アーク」。その姿は、見た目が鎧、中身が全身骨格という"骸骨騎士"であった。 ──正体がバレたら、モンスターと勘違いされて討伐対象になりかねない!? アークは目立たないよう傭兵として過ごすことを決意する。だが、彼は目の前の悪事を捨て置けるような男ではなかった! 骸骨騎士様による無自覚"世直し"異世界ファンタジー、ここに参上!!
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

「面白い転生もの」の要素が網羅。2期をお願いします。評価再調整

 不満点は張った伏線が回収しきれていないことですね。1話の冒頭のお嬢様とかは結局モブ?そして皇帝は?アークの素性は?などあります。
 2期の可能性はわかりませんが、やるなら1年以内、本音をいえば23冬にはやって貰わないと熱が冷めます。何度でもいいますが、この1クールお試し制作体制を止めないとアニメ業界の緩慢な自殺になるでしょう。1クールで完結しないなら、せめて2クールでアニオリでいいので完結させないと、記憶に残らなくなっていまいます。

 一方「なろう系」「異世界転生」とカテゴライズされますが、面白いものと面白くないものの差がはっきりしてきました。以下、私が考えた面白いモノの要素です。異論は沢山あるでしょうけど。

 本作のように「転生の意味」を探るというのはその一つでしょう。目的をもって冒険等の何かに取り組むこと、世界感の設定が意図をもって原作者が明確に定めている、エピソードの積み重ねが全体の解決の一部になっていること、などがあげられると思います。

 もちろん、キャラの魅力は言うまでもありません。ヒロインが奴隷とかトロフィーワイフではないことも大事でしょう。ヒロインに意思があるのもいいですね。サブキャラに男性の魅力のあるキャラを置く、敵がやられキャラではなく敵として機能するなどの要素があげられると思います。

 主人公の設定が俺TUEEEであっても、ストーリーの解決のための俺TUEEEがいいんでしょう。つまり強さだけでは解決しない話になっているということです。
 無敵それ自体をエピソードにするものは駄作が多いです。設定に設定を重ねる、スキルとレベルに頼る。みんな弱くなった…などは駄目でしょうね。
 敵に魅力があるか、たくらみに面白さがあるかも大事です。敵のキャラや目的に、多様な価値観と重層的な社会の構造などが垣間見えるのが良さそうです。

 暴力、性表現などに意味があるかです。これは無駄にデオドランドされているものも駄目です。本作やゴブリンスレイヤー、回復術士など面白いモノはちゃんとこの辺を上手く扱っています。法律がどうとか、人として許せないとか完全に無視して、必要なものを描いているかという原作者の意思でしょうね。ポリコレは…まあ、ここでは言いません。

 スローライフ系はまた別の要素がありますが、結局完全にスローライフで面白いのって、スライム300くらい?まあスローライフは願望の投射なので自分にあうかあわないかでしょうね。ただ、設定を妄想した結果なのでしょう、出落ちが多すぎです。

 あとはアニメーションに関しては、全部が動く必要ないので、ポイント絞って決めるべきところは決める。エフェクトの工夫で低予算でも魅力的な画面作りをお願いします。止め絵、背景美術などがビシッとあると感動できます。それとモンタージュ理論とか異化効果とか古くからある技法を上手く使ってみるのも良さそうです。異世界ではありませんが「その着せ替え人形」の何話か目にかなりいい演出の回があったと思います。つまり演出は頑張ってほしい。

 それとテンポですね。本作はとにかくテンポが良かった。どんどん話が展開しました。間延びは最悪です。尺の問題は伸ばすのではなく、オリジナルで責任をもって埋めてください。無理に引き延ばしがあると駄目ですね。まあ、それで失敗すると悲惨なので、できればちゃんとある程度ストックが計算できるものがいいと思いますが。

 で、本作は一応最後に終わりっぽくしようという完結の努力は見られました。これがないとかなりシラケますのでせめて何かは解決してください。

 声優さんは私はなんとなく合えば気にしないです。本作の「アークです」は最高でした。あとポンタも何気にいい演技?演出?でした。

 OPEDはタイアップじゃなくてアニオリがいいですね。これは最近徹底している気がします。OPEDアニメも本編の抽出じゃなくて、世界感をあらわしたものが増えているのは好ましいです。この点は本作のOPは本当にすばらしかった。曲もキャラの雰囲気というか存在と完全にマッチして最高でした。
 また、OPEDアニメで本編ではやりきれない高度な技術にチャレンジしているものも飽きない工夫ですね。本作はそこまでではないですが最近沢山あって楽しめます。

 という事で本作は面白い要素をかなり網羅していると思います。なにより原作者の技量が大きいのはもちろんでしょう。

 販促アニメで1期で終わらないよう願いたいですね。今のままで行くと振り返ってみれば「アニメ暗黒時代」とよばれる可能性が高い気がします。なろう系云々ではなく、全体的に制作サイドの「創作物を公開して商売にする責任」をよく考えて欲しいです。



2022年8月 評価調整。見ているときの興奮で新しいものは評価が極端なので見直しです。

 本作の印象は上記の通りですが、名作とは呼べないですね。秀作というのもほめ過ぎかな。少なくとも完結してないし、テーマ性も薄いです。エンタメ性やキャラは光っていましたが。ということで、キャラ(声優で調整)とストーリーが4点。作画が3.5点でトータル3.9点というのが妥当かなと。音楽性は有りましたね。






以下 視聴中のレビューです。


1話 テンプレ過ぎてかえって清々しいです。{netabare}オーバーロードの設定をちょこちょこっといじるとこうなりましたという感じですが、異世界ものでそれを言っちゃお終いです。この件に関してはもはや批評する気にもなれません。様式美として受け入れました。マイルドアインズ様とかいうのは無粋なんでしょう。
 画も綺麗だし、作画もいいので、2話目からの展開が勝負でしょうね

 助かったからいいけど、レイプシーン、生々しすぎです。{/netabare}


2話 何か物語がスタートするんでしょうか?1クールですよね?

{netabare} また、終わらない話でしょうか。EDに出てくるエルフらしい女の子がまったく出ませんでした。テイムかなにかのリングが出てきたので何か物語が始まるんでしょうけど。最近の1クールって12話とか下手すると11話ですから、また中途半端で終わるのかなあ。

 九尾の狐のナウシカオマージュがちょっと面白かったですけど、今時通用するんでしょうか。クリエータがナウシカ世代なんでしょうね。
 テンプレエピソードは尺がないならカットすればいいのに… {/netabare}


3話 なかなか痛快な話でした。連続性もあるし期待値高めですね。

{netabare}  ちゃんと1,2話と話に連続性があったんですね。王族らしき女の子とバジリスク、そしてエルフ。
 なかなか痛快な展開でしたし、エルフ関連で話にまとまりがあるので興味がもてます。ちょっと重い話なのもあって期待値高めです。

 人に慣れないハズの〇〇が…は何度みたかわかりませんが、ナウシカオマージュも含めてそういうパロディの要素は意図的にいれてるんでしょう。
 作画も高級じゃないですが十分な水準だし、いい絵を見せようという工夫もある気がします。
 血液の色は規制でしょうか。

 高クオリティですね。継続決定、完走どころかかなり楽しめそうです。 {/netabare}


9話 そろそろ終盤ですが、最近の異世界の中では最高レベルでした。

{netabare}  本作をテンプレと片付けることは出来ません。オバロの真似じゃんとも言えません。面白さがちょっと最近の異世界では群を抜いていますね。なぜでしょう?正直わかりません。

 俺TUEEEではありますが、陰謀が強い弱いだけで片付かないからでしょうか。エルフと獣人の話で同じ構造のエピソードを2回繰り返したような印象でしたが、飽きませんね。今回の獣人の話はバトルに迫力がありましたし、犠牲者と弔いを描いたのは良かったですね。

 エルフも獣人も女性はそれぞれ魅力的ですが、なんといっても男キャラが立ってますね。獣人の男と何とも言えない共感が生まれるところとか、ちょっと他では見ないと思います。この男女が満遍なく出てくるのもいいところなのかもしれません。

 ポンタが身分証明として万能すぎだろう、問題もありますが、いっそ爽やかなくらいポンタ頼りなのも面倒がなくていいです。

 裏の王族の陰謀もなかなか興味をそそりますし、あのお姫様。美しいですね。横顔の鼻がちょっと残念ですけど、正面顔は非常に素晴らしい造形でした。ちゃんと高貴な感じのキャラデザです。その割に何か企んでいるような感じがいいし、それが安っぽい演出やセリフで語るのではなくストーリーに組み込まれているのが、いいですね。

 そうか…つまり物語に「構造」があるということですね。設定とキャラ、エピソードのつぎはぎではなく、お話になっているということなのかもしれません。

 ということで、まあ一部のビッグネームは別枠としても、ラノベ・なろう系の異世界転生ものとしては、この1、2年では最高に面白いです。ありふれた職業と、盾の勇者が期待外れだっただけにうれしい誤算でした。是非、2期をお願いしたいです。 {/netabare}



11話 面白い…面白すぎる。ストーリーの良さに加えて作画も演出もいい。

{netabare}  冒頭、先週の振り返りで娼婦が穴に落とされるときの作画が、結構すごかった気がします。ちゃんと、力が抜けた状態からフイに押された、体重の残り方と表情だったと思います。
 アークに助けられた娼婦の肩のツヤとか、なかなかですね。低予算っぽい感じもしますが、作画も演出も丁寧で面白さを引き立てています。

 こんにちは、アークですという入り、アークの目が光るシャキーンとう効果音の使いかたもいい、ポンタの声にも癒されます。OPは映像も曲も最高です。特にあの女の子を助けるベタな演出が最高です。このOPでアークというキャラの性格とか素性とか世界観とかコミカルな部分があるのが分かります。秀逸なOPです。

 あと、オバロのクレマンティーヌ様にも通じますが、俺TUEEEの面白さって、敵をどう描くかですね。最後は倒されるのはわかっている安心感はともすれば緊張感の無さにも通じますが、ゲスっぷりの描写がいいのでどんな卑怯な手を使ってくるのか、という面白さにつながっています。で、カタルシスがあるんでしょう。来週がものすごく楽しみです。どんな俺TUEEEを見せてくれるか、ですね。

 敵の描写が上手いので、どんなバカな力を見せてくれても見ているほうが嬉しくなります。むしろ、バカバカしいくらいなのを楽しみにしています。巨大な敵ですからね。エフェクトの使いかたが上手いので、ド派手に倒してほしいです。 

 そして本作は、エルフをめぐる陰謀や王族のいざこざ、骸骨の正体などを追っているという点では話の幹がしっかりあって、オバロより話自体は面白いくらいです。

 11話だけでみても、チヨメの件も何気なく伏線を張って、しかも、その部分でアリアンのヤキモチと裏で進行している陰謀、やられキャラの行く末を描くという、本当にストーリー作りのうまさに感心します。

 アリアンがどうしても開かない扉をアークが開けるのも、俺TUEEEを使うのではないのが、ストーリー(演出)のクオリティの高さになっています。
 数話前でアリアンのお尻が引っかかるシーンでアークが転移魔法を使うのとの対比になるだけに余計面白くなっています。

 いいですね。すぐに2期を作って欲しいです。少なくとも2、3クールでは面白さは枯渇しないでしょう。{/netabare}
 



 

投稿 : 2024/12/21
♥ : 19
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

なろう飽和状態その先へ

原作未読

なろう出身。ゲームプレイ中に寝落ちしたらその世界へ。『お出掛け中』の理由です。
作中で忌避される“骸骨騎士”の所以もプレイ中のゲームで使っているアバターか属性かなんか。ドラマチックの欠片の無さ加減も全力でつかみにいかない脱力感も主人公の骸骨騎士さまに反映されてるような気がします。基本的に物見遊山ポジションが徹底されてました。ゲームでよく見てたアレが実際に目の前に現れてテンション上がるみたいなところです。

【骸骨騎士さまご一行】
 アーク(CV前野智昭):骸骨
 アリアン(CVファイルーズあい):ダークエルフ
 ポンタ(CV稗田寧々):精霊獣 ※セリフ無し
 {netabare}チヨメ(CV富田美憂):忍者{/netabare} ※途中参加

ゲームということでもうお察しですね。カンストのチートキャラが活躍するお話です。この系統作品の黎明期はオラオラな奴が席巻してましたが飽きられてしまい、その後いい奴な方向へ。それも飽和状態なんだけど相変わらずな僕らは本作でも“いい奴”を楽しむわけでございます。
取り立てて特筆すべきものが見つからなかったので、数多ある類似作品の中でもこの作品ならでは!…未満のちょっとした差別化ポイントだけ挙げておきましょう。

■効果音付きのオープニング
なんとなしにMYTH & ROIDインスパイア系なオープニング。主人公骸骨だし、表向きの仰々しさと内心のミーハーさがオーバーロ…アレっぽいところあります。そんでドラマチックと脱力を兼備したこのオープニングお気に入りです。日本語なのに洋楽っぽく聴かせる技術すげーな!と思ってたらノルウェイ人の歌ってみたさんと聞き納得。
珍しいことに歌詞それと効果音が挿入されとりました。剣振ったらシャキーンみたいな。
なお、エンディングはポンタ役稗田さん所属のグループ合唱。作品の余韻をも吹き飛ばすハイトーンにお腹いっぱいでした。単なるバーターかどうかは知る人ぞ知るのでしょう。

■YAWARAっぽい皆口裕子氏
第6話『エルフの里で触れる異世界の深淵』参照。クラナド風子姉の時にはわずかだった猪熊臭がかなり強めだったのはアリアンの母役でご登場した皆口さん。共感できる人おる?

■凌辱(未遂)
そういうシーンがあることには触れておく。
これでまた物語が“復讐の連鎖”みたいなのに繋がらないところ詰めが甘いのよね。なお、こういったシーンで恐怖にひきつる表情だったり作画頑張ってたと思います。


いい奴でお人よしな主人公ご一行が行く先々で見舞われるトラブルに足を突っ込み世直し人助け。一つ解決したらまた来週。そして悪役がいかにもな悪役。
安心安全の勧善懲悪ものでした。かつては時代劇なんかが定番でしたが最近はお目にかかることもなくなって久しいので一周回って新鮮に感じることもあるかもしれません。面白いとは違うんですよね。



※雑感

■酷評とまではいかない
飽きましたね。最大限良いとこ見つけようと思ってもこうも濫造されてては難しいところです。
ただもしかするとゲームやファンタジーに慣れ親しんだ世代が年金貰う頃には市民権得てるかもしれませんよ。スペクタクルは要らんけどファンタジー世界に浸りたいというニーズ。良くも悪くも波が無い物語でした。

{netabare}でも2期や3期があって、アークがこの後アーク(悪)に闇落ちし、それを強くなったアリアンに倒されアーク(聖櫃)にぶちこまれ、これにて一件らアーク(落)着な展開にでもなれば波は立つかもしれませんが、そもそもこんな発想が出てくる時点で加齢をなにより感じる今日この頃でした。{/netabare}

よって今後もうっかり観ちゃうんだと思います。



視聴時期:2022年4月~2022年6月 リアタイ

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2022.07.06 初稿

投稿 : 2024/12/21
♥ : 29
ネタバレ

sukasuka さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

骸骨の世直し道中記

漫画版を読んでいるけどとても面白い。
なので今期の中では期待している。
1話目を観た感想は・・・・・{netabare}戦闘場面での余計な演出がちょっと残念。
それと主人公の声が軽過ぎるかな?
その内に気にならなくなるのかもしれないが。
作画はまぁ可もなく不可もなく。{/netabare}
とにかく原作の面白さを殺さずに上手くアニメ化して欲しい。

■3話目
肝心の戦闘がお粗末過ぎてガックリ。
{netabare}残虐シーンが改変されてるのは地上波放送の限界か。
漫画版を読む限り、対人にしろ対モンスターにしろ戦闘場面がかなり多いので、
この先もう不安しかないわ。{/netabare}
あまりに酷いようなら途中断念となるかも。
こういうのを見せられると、ドロヘドロ級のフル3DCGが当たり前となる時代が
早く来ないかなーと思ってしまう。

■最終話まで
漫画版の面白さを10とするなら、このアニメは5くらいか。
初見感想でアークの声が軽いとか書いたけど、見ている内にベストマッチと
思えてきたのが不思議だわ(笑)
{netabare}繰り返しになるが、諸般の事情で胸糞部分がかなり削られていたのは残念。
そこを描ききれば多少評価が変わっただろうと思う。{/netabare}
この先の展開もまだまだ楽しめるので、是非とも2期を期待したいところ。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 6

69.3 2 2022年度のダークエルフアニメランキング2位
勇者、辞めます(TVアニメ動画)

2022年春アニメ
★★★★☆ 3.3 (295)
984人が棚に入れました
魔王軍の侵攻から世界を救った勇者レオ。 しかしその強さは平和な世を迎えた人間にとっても脅威となり、ついには聖都から追放されてしまった。 地位も名誉も居場所も失い、彷徨う勇者が行き着いた先は――ボロボロの魔王軍!? 人への恨みか自暴自棄か、魔王に正体を隠しつつ、四天王と共に軍の立て直しに挑むレオ。 引退勇者の大仕事、その先に待つものは......?
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

いつもの、よくある、異世界ものではありませんでした^^

原作未読 全12話

勇者を辞めて、魔王軍幹部をサポートしながら魔王軍に入隊するために頑張っているお話です。

序盤から中盤までは、コミカルなお話が多くいつものよくある異世界ものと思って観ていました。

終盤になって序盤や中盤に撒いた伏線を回収しつつ次第にシリアスな展開になってきます。

あれ〜こんな作品でしたけwと実は観ていて急にシリアス展開になったので戸惑いましました。

何故勇者を辞めたのか、そして魔王軍に入ろうとするのか、そして主人公は何を望んでいるのか、結構深いお話でした。
{netabare}
3000年、ほぼ1人で生きるというのは、想像もできませんね。
{/netabare}
もし、観る機会がありましたら最後まで観て欲しい作品です。

OPは鈴木みのりさん、EDは東山奈央さんが歌っています。

最後に、展開がガラリと変わる異世界ものというので印象的だったのは慎重勇者以来のような感じがします。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 24
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

挑戦的な取り組みで、完結するのも良いです。エンタメが弱いかなあ。

 まず、完結する物語だったのは大変良かったです。こんなことで喜ぶのも何ですが、完結している物語は読み取れるものが多い気がします。だからこそ記憶に残ります。

 本作は加えて、SF的な発想と異世界を組み合わせて面白い話にしたてました。演出やエピソードが必ずしも優れているとはいいません。実際、単なる異世界ものとして見たときには「つまんなさそう」と2話切りしました。構成あるいは惹きつける何かが初期にあれば、もっと評価が変わっていた気がします。
 ただ、一方で意外性という点ではいい意味で騙されたということですね。冒頭のシーンの意味とか見返すと、なるほど…結構伏線もあるしがんばってたんだ…と分かりますが、ちょっとこの異世界ものが氾濫している中で誤解を受けやすいというか、私が実際見誤りました。

 ライトノベル等なら表紙や帯の情報で、おそらく読み進めるだろう話も、アニメになると1~3話でがまんできなくなりますから、その点では過小評価されやすいでしょう。もうちょっとアニメ化に際して工夫がなかったのかなあと思います。

 結果的にストーリーは面白かったと思います…知的には。あるいは、感心するとか興味深いという意味ですね。「人魚」「バンパイヤ」等の不老不死の退屈、AI的な使命の問題、火の鳥のような「文明」の栄枯盛衰など沢山の要素が盛り込まれていました。それが上手くマッチしていい話になっていたと思います。

 感覚的…つまりエンタメ的には若干弱いと思います。ギャグが弱い、演出が弱いので面白さ、バトルのワクワク、ピンチのドキドキがないですね。仕掛けのせいでダブル主役の2人の内面描写が弱くて、感情移入の相手先がブレブレだったので、没入感がなかったせいかもしれません。

 で、結末ですね。{netabare} 本作はバッドエンドをいかにうまく昇華して勇者と魔王の生きざまの集大成として死を選択するか、が作品の意味かなと思っていました。寂しいけど死をハッピーエンドとして処理する流れがどうなるのかが楽しみでしたが、違っていましたね。必死の魔王のワザが「命と引き換えじゃないんかい」という突っ込みをしたくなります。
 結果的にわかりやすい方のハッピーエンドにしました。これはこれでマイルドで楽しいですが、勇者や魔王のキャラと人生に込めた意味性が希薄になった気もします。その点で肩透かしでしたが、死を選ぶのも安易と言えば安易ですので、{/netabare}ここは原作者の選択を尊重すればいいと思います。

 ということで、想像以上に話は良かったと思います。エンタメが弱いのと、昨今の異世界モノの御多分に漏れず、アニメはちょっと安っぽかったのが残念でしたが、こういう挑戦的でしかも1クールで完結させる作品は嫌いじゃないです。

 このサイト基準の評価は低いですが、話の内容は80点くらいあげてもいいかも。


以下 視聴時のレビュー

{netabare} 1話 ストーリーというか設定を見る限りでは、面白くなるかもしれないと思いました。歴史ものでは強者に対する支配者の疑心暗鬼はよくある話ですし、魔王と勇者の組み合わせは「まおゆう魔王勇者」という例もあります。ギャグに振るなら「はたらく魔王さま」的な構造もあり得ます。

 ただ、実際作品を見ると、不思議なくらい作品の雰囲気に面白くなる可能性を感じません。演出なのか設定なのかキャラなのかストーリーなのか…全部?うーん。なんか違う感じが…感覚的で申し訳ないです。
 あんまり語ってもしょうがないですが、肝心の「強さ」と人間VS魔王の設定に関して世界感の作り込みが甘い気がします。あるいは主人公の造形なのかキャラ作りなのか。

 ぜひぜひこの感覚を裏切って欲しいところです。 

 作画から言ってさほど手抜きというわけでもなさそうなので、チェックはすると思います。


11話 あれ、SFだった?ちょっと再検討中です。 

 2話切りしてましたが、なんか皆さんのレビューが不穏なコメントが多いので興味でて10話、11話チェックしました。結構面白そう?SF?しかも、結構、テーマ性がある?ちょっとチェックします。


11話 なるほど…アイデンティティの問題かあ。

 つまり仕事の話をしていたのは、有用性の話ですね。一見、勇者の持つ宿命の話と乖離したお気楽な話で進行します。が、これって、自分が常に何かの役に立っていなければという勇者の行動原理の表れだったということでしょう。

 昔の話で出てきた悪魔とのやり取りがなかなかいいシーンで、10話につながります。
 不老不死の退屈、強すぎる故の孤独、やりがい、自己肯定…いろんなことが入っていますし、AIアンドロイド的な面白さが感じ取れます。
 善悪の相対化はちょっと陳腐な面もありますが、魔王がなかなか可愛いいし、四天王のキャラが立っているので、ちゃんと成立しています。

 ストーリーも設定もテーマも入り込めればかなり良作だと思いますが、エンタメの部分が置き去りだったというか、伏線の工夫が足りなくて、せっかくのいい話、いい設定が活かしきれなかったか…うまくいけば「慎重勇者」のようなカタルシスがある作品になりそうですが、どうでしょう?最終回、結構楽しみです。

 多分次回で最終回ですよね。見終えたらレビューします。{/netabare}

 

 

投稿 : 2024/12/21
♥ : 19
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

定年退職 次いで再雇用

原作未読

勇者を辞めて魔王側に鞍替え職替えするお話。ちょっと何言ってるかわかんないです。

 ハイスキルのフリーランスが競合で似たような仕事請け負うみたいな
 スクエニが任天堂でなくプレステでFF出すような

モラルやら商習慣的にどうよ?って疑義が残るのと、引き抜きではなく求職側の売り込みであることに現実味がなく「掴みはOK!」とはいきません。
それでも挽回したのかどうにか潜り込んでやってたことが

 日系大手からスタートアップベンチャーに転職しました
 バリバリ外資からレガシー企業に転職しました

けっこう面白い転職奮闘記でした。整った企業から未整備の企業へ。
DRIVE共有当たり前の時代に紙帳簿で頑張ってる姿を目の前にして、抵抗するリテラシー低めのおっさんを説き伏せたり、せめてEXCELぐらいはできるようになろっか、と段階に合わせ環境を整えていきます。
環境だけではなく仕事の進め方もですね。マネジメントが上手くできてない中間管理職の改善指導なんてのもありました。中身そのものは第二新卒くらいまでが対象の分かりやすさです。

転職の成功例なんだと思います。
未整備なところへ行くと、これまで当たり前に出来てたり環境が整ってたり用意されてたりしたものが無くなるわけでして「○○(前職)ではこうだったのに~」いわゆる“ではの神”と化して周囲と溝が出来ることもあるそうです。
ハードな環境に嫌気がさして年収を下げる転職してしまうと楽できると勘違いしたり、なんて失敗例を念頭に置いとくと、元勇者レオ・デモンハート/オニキス(CV小野賢章)が根っこでは真摯に立ち振る舞っているのがわかり好印象です。
そしてまた彼が失敗しない理由は良くも悪くも超ベテランサラリーマンだったという後半のネタ明かしと合致します。いろんなモデルケース見てきたはずの彼ならではの納得感でした。

やや強引な設定を嫌味なく消化して落ち着かせてからの後半での転回というのもあっての全12話。
1クールアニメの起承転結はおおむね2/3経過第8話くらいにあることが多いのですが、本作は前倒し{netabare}(第6話){/netabare}してます。ロングスパートが吉が出るか凶と出るかは観てのお楽しみ。
きちんと一定の結論は出してるし、全12話の中でも起伏があったりと好印象の佳作でした。



※ネタバレ所感

■ロングスパートの結果
凶と出ました。

{netabare}端的に勇者レオの自殺願望からのバトルと生き直しの意味を見出すまでのロングスパートでした。意外性があったこと、一定の結末を得てること、凶と出たと言っても酷評するほどではありません。
こりゃイマイチだなぁと思った点2つ↓

1.クライマックスのバトルが茶番
 {netabare}賢者の石のある土地に出向くつもりが…実は仕込みでした、はい。ここに至るまで託せる相手の見極めをしていた伏線回収はお見事です。
ただし不死3000年を倒してもらうにしてもレオが抵抗しなくてもなかなか倒せない設定であったはず。だからなおのこと、前半の日常パートがお仕事アニメ以上でも以下でもなかったのがもったいない。
レオの指導で戦闘力上がった具体的なネタをあらかじめ見せといて最終バトルで再現するなりしたら、ベタでも深みが出たのに。せっかくの『最終試験は俺を斃せ!』が茶番に見えた。{/netabare}

2.ピーク前倒し
 {netabare}6話で現代日本的な時代に魔物が溢れてきて…っちゅう時間軸が出しちゃった後がね。
7話。機械文明の遺物マシンゴーレム出す都合上6話以降である必然性あるんだけど、せっかく変化あった後に巻き戻しちゃった感ある。
8話。レオの成り立ちとインプとの交流は機械文明崩壊の流れを汲んでるので必然。
そして9話。「勇者、辞めたい」サブタイでタイトル回収重要回かつ本作のピーク。で続くバトル。

せっかく6話で変えた流れを戻す7話。ただし最後は外の変化球で打ち取りたいからいったんインハイ投げとくかの目線ずらしと見れなくもない。問題は10話以降のバトルですね。中身については前述してます。そんなのが尺も十二分にとるもんだからダレてました。{/netabare}{/netabare}


似たようなこと繰り返し言ってますがそういうことです。嫌なんじゃなくて惜しいなぁという感覚。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 25

64.4 3 2022年度のダークエルフアニメランキング3位
このヒーラー、めんどくさい (TVアニメ動画)

2022年春アニメ
★★★★☆ 3.1 (191)
478人が棚に入れました
世のため人のため、冒険の旅を行く戦士アルヴィン。魔獣と戦闘中、ダークエルフのヒーラー、カーラが通りかかった。だが手助けを頼むと、カーラは「人に助けを求めるのなら、ひざまずいて額と両手を大地につけるべきではないでしょうか!」とヒーラーにあるまじき発言。さらにはアルヴィンに、自分から離れると死んでしまう呪いをかけてしまう。 最弱の戦士アルヴィンと、世にもめんどくさい性格のヒーラー、カーラ。宿命の出会いがここに!

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

あの〜 引っ叩いていいですか?

原作未読 全12話

冒険者があることでパーティーを組んだヒーラーが、全然使えない上にネガティヴで口だけは達者なダークエルフとの異世界を旅をするお話です。

お話はギャグ寄りなので、魔物との壮絶なバトルシーンは皆無ですね。

最初はヒーラーであるカーラのネガティヴ思考の会話が、ちょっとイライラして受け付けませんでした。

そこまで気にせず、何となく観ていたら慣れてきましたねw

色々なモンスターや人々と出会い、そこで起こる問題を解決していくお話ですが、解決の方法が一筋縄でいきません。

全然解決しないじゃないかと思って見ていると最後は何となく解決してしまう不思議な作品でしたw

OPは大西亜玖璃さん、EDは主要メンバー3にんが歌っています。

最後に、初めてこの作品を観たときイライラしたのでタイトル通りな気分になりましたw

投稿 : 2024/12/21
♥ : 16
ネタバレ

とろとろとろろ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

おそらく今期一番

2022年春アニメの覇権候補なのは初回を見ただけで確信できる。
それが分かったからもういいやと即切りしそうだったが、この先まだ何があるのか
油断ならないので、もう少し見守ってみよう。
{netabare}第1話のラストカットでヒロインが一言 「テヘペロ♡」{/netabare}
う~ん、完璧だ!

・第3話まで
このアニメを見て思ったことがある。
そう、これは大学祭のステージで繰り広げられる素人漫才のノリそのもの。
ぎこちないボケツッコミがとめどなく続き、たまーにクスッとさせられるアレ。
アマチュア臭漂うギャグの洪水に浸かりたい人には最高かも?
俺はもう既に溺れかけてるので、この辺で脱出することにしよう。
ヒロインがヒーラーなだけに今期最高の癒やし枠確定だ。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 4

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

サブスク時代ならではの作品。終わってみればカーラ可愛いかったです。

 異世界モノのパロディ的な脱力系ギャグです。題名の付け方などはなろう系の異世界ものを揶揄している感じもするし、ギャグになろうのテンプレ設定をシニカルに見ているような要素を感じもします。

 ただ、それは取り方であって、異世界が面白そうだから異世界にしたのが正解なんでしょう。作者に異世界に対する反発は感じませんし、かといって積極的な愛情もあまりない気がします。単に異世界ものなら注目されるかなあ、という程度な気がします。

 なんとも言えない作品でした。全部が中途半端な感じなのに終わってみれば完走していました。そして特に不満もないし、最後は、アレ?カーラって結構可愛い?とか思っていました。なんとなくラブコメ的な感じがしなくもないし、緩く感情移入できるのが良かったのかもしれません。

 マンガ週刊誌に乗っている4コマ漫画みたいな存在なのかもしれません。積極的に待ちわびているわけじゃないけど、見つけて何気なく読むと結構面白くて、いつの間にちょっと楽しみになっている、みたいな。

 これがTV放映がメインの時代なら存在できない気がします。深夜わざわざ1時まで起きてみるようなものでもないし、録画したり、ましてやレンタルショップで借りてまで見るアニメではありません。
 サブスクで他のタイトルにならんで、今期のアニメ蘭にあるから、お、今週も一応見とくか…という気になりますけど。

 総評すると、結構キャラデザが面白いし、ギャグもまあまあ面白いし、ツボに入るときは入るしで、キャラも好きになれましたので、悪くない作品でした。アニメも結構丁寧であまり乱れも感じませんでした。
 なにを狙ったアニメ化だったのかがわからない、不思議な存在感のアニメでした。

 なお、今期のOPEDって出来がいい作品が多いですね。本作もなかなかの出来栄えだったと思います。



以下 視聴中のレビューです。


1話 あれ、コミック1話だけ読んだときは呼吸困難になるくらい笑ったのに…テンポ?演出?なんなんでしょうか?期待しすぎました?

2話 一周回ってちょっと面白くなってきた?

 週刊漫画誌で、目的のマンガじゃないけど読むものがないから何気なく眺めてみたら、プッっと笑った…みたいな感じで見ると面白いと思います。

 なんというか脱力系ギャグを狙いすぎて寒いんですけど、その狙いすぎの的が外れて、シュールな笑いになっている?苦笑いとも違いますね。

 1話に比べてギャグの質が上がったわけでないと思います。期待しない、論じない、集中しない…肩に力を入れないのが笑えるコツなんでしょう。

 幽霊のところとか面白かったです。あと最後の歌が結構笑いました。まあ、人それぞれなので期待しないで見てください。

 あと伏線なのか知りませんが、ヒロインが常に眉毛が八の字型で困った表情なのでいつか笑ってくれるのかなあという期待しています。それと頭のマークって日でヒーラーのヒっていう伏線かなあと想像しています。

投稿 : 2024/12/21
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